僕らの住む世界は広い。しかし、僕らの体感する世界は狭い。一歩外に踏み出せば、自分と違う価値観・考えを持った人達ばかりだと気付く。
同じ人間であっても、生き方も、価値観も、生活圏さえ様々だ。 だからこそ、僕はメガピースというコミュ二ティを通し、文化圏の異なる他者と繋がる場を作りたい。僕自身、メガピースとの出逢いから人生が変わった。単調な毎日、閉塞感に満ちた心。そんな僕を変えてくれたのが、自分とは異なる世界（当時社会人の僕にとって、大学生は異質な存在）に生きる他者だった。
自分とは違う世界で生きる多くの人々との出逢いから、僕自身、新たな発見と素晴らしい仲間、何より、生きる喜びを得る事が出来た。そして今、メガピースが“きっかけ”となり、僕は社会人を経て大学に通っている。僕の経験は極端な例ではあるが、メガピースでの出逢いが次の自分に繋がる、自分の住む世界から一歩踏む出す事で、現在の自分・在り方を見つめ直す、そんな「きっかけの場」で在り続けたら良いと思う。

音楽は誰にとっても簡単で、親しみ易い。だからこそ、メガピースは音楽をツールとした「非日常のコミュニティー」を創りたい。普段とは異なる環境の中で、日常では見失いがちなありふれた感情に気付く。自分の所属で当たり前に得られていたモノが必然ではないと感じ、貴重だと分かる。心の充実が他者への想像力を喚起させ、感謝や理解に繋がる。元来、コミュニティーとは温かく、人間性を培う環境を整え、人を成長させるモノ。現代は資本主義社会の加速などで、「地域性」が失われ、人をコミュニティーが育成する役割が身近で失われつつある。メガピースはその良さである、人に真摯に向き合う気風、誰しもにとって温かい場である特性を活かし、人間の自発的な成長を促す場を創りたい。自分の所属に戻った際に他者、ひいてはコミュニティーに好影響を及ぼす人間を育成する。つまり、メガピースは非日常の環境を通し人を育成する事で、コミュニティーにおける本来の機能を回復・認識させ、社会に貢献していきたい。

メガピースは、「一隅を照らす活動」を目指す。僕らの活動は、決して社会を変革するような大それたモノではない。けれど、僕らの活動が、僕らの精一杯の頑張りが、今この場、この現状からでも、誰かのありふれた明日を少しでも変えていけるのならば、きっと僕らの活動には価値があるし、無駄ではない。

メガピースに“一歩”踏み出して参加した事で、多種多様な「学び」を実践する。その気付きの一つ一つが、その人の何かを変えるきっかけとなり、また新しい“一歩”を踏み出したくなる。僕は、そんな“一歩”から繋がる場を創りたい。